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焼酎かす処理プラント

化石燃料を一切、使用しない、
環境にやさしいバイオマスリサイクルシステムです。

これまで、焼酎かすや下水汚泥等の廃棄物は多くの量が海洋投棄により処理されてきました。
しかし、ロンドン条約の締結に伴い、2007年4月より海洋投棄が原則禁止となり、陸上での安定処理技術の確立が急務となっています。
弊社ではこの問題に早くより取り組み、焼酎かすのコンポスト処理による堆肥化技術の開発に力を注いでまいりました。その成果をもとにリサイクルプラントを設置し、平成17年2月より焼酎かすの受入、コンポスト処理を開始しております。

コンポストによる廃液処理のメリット

  • 固液分離の必要がなく、前処理が不要
  • 即日処理が可能であり、保管中の品質劣化や悪臭の発生がない。
  • 発酵熱によって水分の蒸発を促進する(日あたり最大15L/m2
  • 好気発酵により、メタンや硫化水素等の有害なガスが発生しない。
  • 廃液に含まれる栄養分の蓄積により、良質の堆肥が製造できる。

コンポスト処理フロー

本プラントの特長

  1. 1台の散布撹拌装置で平面発酵槽3列分の作業を担当!
  2. 好気発酵により臭気発生が少ない
  3. 発酵熱を利用した水分蒸発方式
  4. 自動化されたプログラム運転システム
  5. 室内外の気象条件に対応する自動換気システム
  6. 肥料成分の蓄積による良質堆肥の製造

処理能力

本プラントの処理能力は、発酵槽面積1m2あたり最大15Lです。
(処理能力は季節や天候の影響によって変動します。)

処理量(トン/日) 発酵槽面積(m2) 発酵槽寸法設計例
10 833 (例)幅6m×長さ70m×2槽
30 2,500 (例)幅9m×長さ139m×2槽
50 4,167 (例)幅9m×長さ116m×4槽
100 8,333 (例)幅9m×長さ155m×6槽

※付帯設備と搬出入のためのスペースが別途必要となります

主要設備

発酵槽

本プラントでは、幅6m×有効長さ約120mの平面発酵槽が3列あります。散布撹拌装置が台車上を横移動することにより、①散布、②撹拌、③チップ補充作業を3列の発酵槽に対して1台の撹拌機で行うことができます。
※発酵槽の大きさやレーン数は用途に応じて設計できます!
発酵槽内に1.8m高さに木チップを敷き、焼酎かすの散布と撹拌作業を行います。順送り方式とは異なり、平面発酵槽に散布した焼酎かすをその日の内に発酵蒸発させます。発酵槽底部には、好気発酵に必要な空気を供給するブロアー装置が設置されています。
また、槽内の発酵状態を監視するための温度計も設置されています。天井から下降して発酵槽内の温度を自動測定します。

 

プラント内発行槽の様子

散布撹拌装置(特許出願中)

コンポストへの焼酎かす散布、撹拌、木チップ補充の3つの機能を集約した、高性能散布撹拌装置です。正・逆両方向への撹拌が可能な新開発ローターにより、空運転のない効率的な往復運転ができます。縦方向の移動はもちろん、横移動や撹拌深さの調整も可能で、3列の発酵槽内で自在に作業できます。
これらの運転プログラムはタッチパネル方式で簡単に設定でき、管理室からの遠隔指令により自動運転できます。また、撹拌・走行ともに電気駆動方式であり、エンジン駆動方式の撹拌装置に比べて静音性に優れ、排気ガスの排出もありません。

散布撹拌装置(横移動、深さ調節も可能)

運転制御盤(タッチパネル方式)

ブロアー装置(特許出願中)

発酵槽底部には、微生物の好気発酵に必要な空気を供給するブロアー装置が設置されています。本プラントのブロアー装置は、 運転音の小さいブロアーを採用、自動切替弁による間欠送風を 行い、少ない消費電力でありながら詰まりにくいよう工夫がなされています。また、目詰まりを取り除くための装置もあわせて設置されています。

気象モニタ・自動換気装置

各種センサーによって気象データを1日24時間、常時監視しています。
制御用パソコンと専用ソフトにより、温度、湿度、降雨など、気象条件の変化に応じて、天窓・側窓の開閉や換気扇の起動を自動的に行うことができます。
これらの気象データは、パソコンに自動収録されます。収録されたデータはExcel等の表計算ソフトに取り込み、利用することができます。

自動換気装置とモニタ・制御用パソコン

自動換気制御模式図

発酵温度計(特許出願中)

堆肥の温度を自動的に測定できる発酵温度計が設置されています。天井から自動昇降する温度計ロッド内部には、3個の温度センサーが備えられています。1日24時間の常時測定が可能です。
①表面部、②中心部、③底部の深さ方向に3点の温度を測定し、その分布によって発酵状態を監視できます。測定された温度データは、気象データと合わせてパソコンに自動収録されます。なお、温度計本体は、散布撹拌装置の接近により自動退避し、通過後は再び測定します。

発酵温度の自動測定状況

発酵温度計概要図

焼酎かす受入・供給設備

受入設備として、焼酎かすを一時貯留するためのタンク(容量100トン)と、受入ポンプ等が備えられています。また、焼酎かすと発酵栄養材を混合し、プラント内へ自動供給するための混合タンクと制御盤があります。

受入・供給設備概要

焼酎かすタンク(100トン)